近視

まもなく訪れる超近視社会に備えて

近年、近視を有病率が世界的に増えてきており、2050年には世界の約半数の人が近視になる、という見解が示されています。スマートフォンやタブレットの普及から、若年層や子どもの近視が爆発的に増加していて、「超近視時代」に突入しようとしています。
近視の原因は遺伝的要因と環境要因がありますが、高度近視に至ると網脈絡膜、視神経の構造変化を来たし、将来の眼疾患の合併率のリスクが上がります。
当科では、あらゆる側面から近視に関する研究を進め、近視の発症予防から進行抑制の最新治療の発展に貢献し、「超近視時代」を迎え撃ちたいと考えています。

近視の臨床研究

近視研究の目的

近視が進行し高度近視に至ると、緑内障や網膜剥離などのリスクも大きく上がります。未就学児に発症する早期発症の近視は将来の高度近視のリスクになることから、近視予防の介入を確立する目的で、小児の近視の有病率や危険因子の研究を行っています。また近視進行のメカニズムは今だ不明な点も多いとされます。最新機器を用いた近視小児の網脈絡膜変化を測定し、近視進行の病態解明や新たなバイオマーカ-の発見、進行抑制治療の発展に貢献していきたいと考えています。

現在行っている研究の内容

未就学児健診の近視研究

未就学児健診を通して、有病率や近視の危険因子、近視のスクリーニング法についての研究を行う。

疾患性近視の眼球形態研究

疾患性近視の有病率を評価し、眼球形態特徴を画像解析を用いて評価する研究を行う。

近視抑制治療に関する研究

近視抑制治療(低濃度アトロピン、オルソケラトロジー、多焦点レンズ)における眼軸抑制効果についての研究を行う。

近視進行における脈絡膜研究

小児における近視進行のメカニズム解明目的で、進行における脈絡膜厚や血流を評価する研究を行う。

高度近視眼の緑内障と眼軸変化の研究

成人における高度近視眼での眼圧による眼軸変化を評価する研究を行う。

代表的な研究・論文実績