小児眼科

小児医療の進歩を
眼科領域から

小児医療が進歩したことで未熟児の死亡率は低下してきました。その一方では、未熟児が起因とする未熟児網膜症の症例は増加傾向にあり、深刻な社会問題となっております。
当科小児眼科では、未熟児網膜症を眼底血流の観点から病態の解明を目指し、新生児用レーザースペックル・フローグラフィーを開発いたしました。
これよりに未熟児の眼底血流測定において再現性を良好に応用可能となり未熟児網膜症の進行メカニズムや治療へ貢献するために研究・臨床を行っております。

小児眼科分野の
臨床研究

小児眼科研究の目的

小児眼科研究では、子供の視えるを守るために、眼球および付属器(網膜、脈絡膜、結膜、眼瞼)における血流動態の検討を行い、目の各種疾患へ基礎研究及び臨床研究を行っています。具体的には、未熟児網膜症モデルを用いた動物実験、眼底の血流量を測定できるレーザースペックル・フローグラフィーを用いた未熟児網膜症や、小児の不同視の研究を行っています。未熟児網膜症の長期合併症である屈折異常の有病率や長期の進行度に関する研究も行っています。また大田区眼科会との共同研究として、3歳児眼科健診から得られた結果から屈折検査の有用性の評価なども行い、小児分野における地域医療の貢献に努めております。

現在行っている研究の内容

新生児における眼底血流の研究

新生児用レーザースペックルを用いて、新生児の眼血流の研究を行う。さらに未熟児網膜症の病態や発症メカニズムについての研究を行う。

不同視や近視眼における血流動態についての研究

不同視や近視の脈絡膜血流動態を検討し、各種疾患の病態解明につなげる臨床研究を行う。

健診を用いた屈折異常や弱視についての研究

大田区眼科医会との共同研究で、3歳児眼科健診から得られた結果から屈折検査の有用性の評価を行う。

代表的な研究・論文実績